金継ぎとログハウス
監督銀吉の弱心・現場日記【2018年05月10日】
ゴールデンウイーク中は、私達ビックボックスのお客様もセルフビルドやログハウスの別荘での休暇を楽しまれたようで羨ましい限りでありました。この連休中会社の方には、メンテナンスやセルフでの施工のお問い合わせなど数多くの連絡をいただき、ありがとうございました。
ログハウスを再塗装などでメンテナンスしていただくと、本当に長持ちしますので、我々bbに依頼していただくのはもちろんOKですが、ご自身で挑戦されてみるのもいいのではないでしょうか、楽しいです。
小学生時代に夏休みの宿題で工作をして以来、木工などしたことが無くても、ちょっとした道具と材料が有れば工夫しだいで結構出来るものです、楽しいです。
これも積極的な行為の喜び、bbコンセプトの「楽しむ生活」なんであります。
銀吉自身、正確な判断力をむねとして現場では直接工事に手を出す事なく、より良くするための監理監督をしているのでありますが、時には自宅浴室のシャワー水栓を自分で交換したり、トイレの暖房便座を新しいものに交換したり、廊下に手摺や棚を造ったりもしています。
実はDIYもすごく楽しむ趣味になったりもします、実際にログハウスオーナー様の多くは、ご自身でメンテナンスを楽しまれている方が非常に多く見られます。
電話を受けていろいろ相談されるのですが、とりあえずアドバイスなどすると 「やっぱりそうだよね!」 と言われて 「じゃっ今からやってみるから!」と嬉しそうに早々に電話を切られて、銀吉はあれっ?といった感じになったりもしょっちゅうであります。ちょっと唖然なんです。
自身で考えて答えは出ているけど確認の為に電話をいただき、考えが間違っていなかったという安心感からなのでしょうか、オーナー様とお話ししてると楽~しいい!です。
先日ある書籍で、陶器などの補修方法に金継ぎ(きんつぎ)という技法が有る事を知り、その技法に銀吉は目から鱗の思いでした。西洋などでは破損部分を出来るだけ目立たなく修理する考え方が一般的です。
もちろん日本にも同様に修理部分が全く分からない様にする腕を持った職人さんがそれぞれの分野にいたりするわけですが、金継ぎという考え方は敢えて、修理しつなぎ合わせた部分を目立たせて正にデザインの一部にしてしまうという点が特徴的です。
この考え方は日本特有のものらしいのですが、修理した部分に芸術的な価値を見出せる感性そのものに感銘を受けます。
DIYのメンテナンスでログハウスを長く綺麗に保つのも、新築時の状態に戻すという事ではなく、時間と共に経年変化した状態を楽しみながら、それぞれに有った方法でメンテナンスをして、メンテナンス部分をあえて今までとは違った見せ方で手直ししたり、違った塗装色にしてイメージをガラッと変えて見るのも面白いと思います。
銀吉達は、幸いと言うべきか精密機械を扱う様な仕事ではないので、完全な状態ばかりではつまらなくて、不完全の中に自分なりの完全を見出しありのままを受け入れられる方が、なんとなく楽しくて癒されたりするような気がします。
ログハウスのセルフビルドはもちろん、メンテナンスや再塗装など「金継ぎ」の精神で挑戦してみてはいかがでしょうか。
ガッテンではありませんか?
金継ぎ(きんつぎ)とは、割れや欠け、ヒビなどの陶磁器の破損部分を漆(うるし)によって接着し、金などの金属粉で装飾して仕上げる修復技法である。金繕い(きんつくろい)とも言う。破損部を漆で修復した痕跡は縄文土器にもみられる。
室町時代以降、蒔絵など漆を使う工芸技術と、修理した器もありのまま受け入れる茶道精神の普及により、金継ぎに芸術的な価値が見いだされるようになった。本阿弥光悦作の赤楽茶碗(銘「雪峰」)のように、文化財に指定されたり、骨董として珍重されたりする金継ぎ陶磁器もある。
現代においても、愛用の器を修理して長く使い続けたり、金継ぎの過程や跡をアートとして楽しんだりするために、金継ぎの教室などもあるそうです。
監督銀吉の弱心・現場日記【2018年05月10日】