世界の建築その1
淳.EBIの設計室のわななき【2020年06月03日】
写真はフィンランドの高級パイン材「幻の立ち枯れ材シルバーパイン」で作った軽井沢のホテル建築の離れコテージプロジェクトです。
気づけばもう梅雨?昨年の利休鼠の雨三昧の再来を恐れている建築家のEBIでございます。
最近図面を描いていて、ふと思う事があるんです。
本屋さんに並ぶ建築雑誌や、弊社会長から頂いた寄贈の建築関係図書をお昼休みにシミジミ見ていると(おまいら勉強しろよ!と暗に言っているような)声が聞こえて来る。
相当勉強に百聞一見、益々建築の素晴らしさにのめり込み静かなモチベーションが湧くのですが。
一方新聞チラシやネットで見る家は同じような家なのに、何でこんなにピンキリに全てが違うのだろう?と改めて感じた事がありました。
また、グーグルで「家の寿命」で検索すると日本の木造住宅の寿命は30年と当たり前の様に書かれています。フラット35を住宅ローンで利用する場合に支払いが終了する35年後は、既に寿命を5年過ぎてしまう事になるのです。こんな馬鹿な話はありません。ログハウスといいたいのですが現在、家の寿命は100年とも言われる長期優良住宅制度もございます。
但し、100年ももつのでしょうか?あるいは、もったとしても誇れる住宅なのでしょうか?
そう考えると、恐らく100年後に壊れていなくとも、ボロボロの状態なのは、皆さん心理的寿命では、100年なんて耐えられないと思い新しい家を建てたいと感じているのではないでしょうか。何故なのでしょうか?
それは、日本の販売の経済原則で売るための口実、スクラップアンドビルドが30年サイクルで、との悪習をつくってしまったからだと EBIは確信を持つのであります。
その根源は、国内ハウスメーカーのデザイン無視の規格住宅量産体制がもたらした結果だと思っています。
最近では、少しオシャレなハウスメーカーの住宅も増えてきましたが、ログハウスには叶わないと思っています。住宅設備が進化して、気密性や断熱性も向上しても、結果それが100年住み続けられるかは別問題なのです。
ログハウスの本場フィンランドや西欧では、以前から家の寿命は90~100年は当たり前でした。
フィンランドに出張したスタッフに聞けば2~300年の古民家ログハウスが結構あると聞いています。
何故西欧にある建物が残っているかと言うと、それは、やっぱり建築はデザインが命だからです。
日本の住宅の殆どが、子供世代にバトンタッチのタイミングで、家のデザインに普遍的な永遠性がなく淘汰が当たり前化になってしまっている。
住む気もおきない、建替えたくなるほど30年でみっともない家となっているような、いけません。
流行り廃れのないログハウスのような工法と形。いいと思いませんか。
西欧では、「親が家を建て、子供が別荘を建て、孫がボートを買う」という格言をきいた事があります。
スクラップ&ビルドの日本とは、全く発想が違います。
デザイン性豊かで、魅力的な窓のオシャレな家は、長き愛着で維持管理していくので、bbの北欧建築はそこが素晴らしく良いところで何世代にも渡って住み続けられます。
ログハウスは 太古の昔からの樹を井げたに組む普遍的な工法。この強さは大震災があっても
ログ壁自体が崩れようがないのであります。超自然派で経年変化が味となり、住めば住むほど愛着の湧くデザインの建築物は、何十年経っても住む事ができるのです。
その様な家を建てようとEBIも目指して頑張りたいと思います。
淳.EBIの設計室のわななき【2020年06月03日】