大地の建築~アンサンブル建築
淳.EBIの設計室のわななき【2022年08月02日】
「建築は地球から生まれる。地殻を構成する鉱物、金属、繊維、油、土が抽出され、有機的結合され変容する、大地から建築へ。」建築家EBIでございます。
このポスターは大地の建築、アンサンブル・スタジオ(TOTO出版)の一部を切り抜いたものです。
正直この本を読んだ後のEBIの建築の概念はアップデートを無条件に余儀なくされました。
私たちの日常の中で使っているもののほとんどは、元々は「地球のもの」でした。
そうしてその「地球のもの」重要なものになってしまうアイテムはみんな惜しみなく「ただ」。
岩はスライスされてタイルになり、砂は高温で溶かしガラスに、そして木は伐採され加工され建物の構造体や仕上げ板、コップやまな板など様々な形に姿を変えます。
そうやって、人が使いやすいように物質を一度破壊し、新しい形に再構築されます。
そして使われ、役目を果たした後、廃棄され廃棄物として残ります。
これは建築としても同じことです。
スクラップアンドビルドの運命ことわりに在るわけです。
例えば、若いカップルが家を建て数十年かけて住み続け、子ども達も独立して出ていき夫婦も息絶え、そこに住人がいなくなったり思い出だけが残って行きます、人生そのものの摂理です。
アンサンブル・スタジオは「地球に還る建築」を基盤に数々の作品を手掛けています。
彼らの建築は大昔からそこにあったかのような人工物でも自然を感じさせられます。
まさに自然と建築のアンサンブルであります。
▲古代遺跡的オブジェを想定しての玄関部の目隠し衝立
▲キッチンユニット側面鉄平石ばり、テーブルは巨木縦割りの自然木
フィンランド北欧建築のビックボックスが創業当時から日本全国に広く普及させている北欧ログハウスも他の構造手法に比べると絶大に自然に近い建築です。
bbアンサンブルである我々設計部は人にとっても地球にとっても無駄にならない建築を手掛けていきます。
淳.EBIの設計室のわななき【2022年08月02日】