美術館・図書館とは?
淳.EBIの設計室のわななき【2018年05月10日】
来年のゴールデンウィークは10連休になると噂を聞き今から密かに心が弾んでいるEBIです。
今年のゴールデンウィークの人の流れは前半と後半で分かれて、後半がかなり込み合っていたとか。
YAHOOニュースで電車乗車率が160%とか、どうやって乗ったんでしょうか。
話は変わりますが、お隣の県の群馬県は「太田市美術館・図書館」に行ってきました!
「美術館・図書館」とは何ぞや?と、この建築がかなり気になっていました。
この建築のコンセプトが「創造的太田人」。創造的っていいですね。
クリエイティブな心、建築の核心です。
太田市は現在「中心市街地の衰退」「人口減少」「高齢化」などの問題を抱えています。
どこでもシャッター通り商店街が、一見亡国の姿?そんなことはありません。
郊外の大規模商店建築は特段の規制をもって改めての都市開発、機能の根本的な見直し、緑と共存の都市開発、文化の高さは図書館や病院、劇場などそういう公共的な文化施設の充実ではなくて、都市や市町村にいかに緑を残しながら開発計画をするかにかかってくるような気がします。
子供の頃ある市役所に親に連れられて行ったところ、市役所を取り囲む広大なコンクリートの駐車場は夏の日差しは紫外線で白く眩しく実に心に刺さる無機質の殺伐さを感じました。
子供ながらにこの市役所の周りに緑の木々を植えて心がとまる風景が欲しいなと思ったものでした。
図書館や病院がこれは当たり前、これからの時代の文化の高さはいかに緑を市中に、平面図的にいいますと緑と建造物が50対50の共存が理想と考えています。
そういう思い切った都市開発が未来を信じて本当は必要なんだと。どうでしょうか?
他人ごとではない問題ばかりです。今朝、社長が近年高齢化による人口減少で空き家が増えているという話がありました。
高齢化というのはいろいろなところに影響を与えています。
太田市では古くは中島飛行機、スバルなど「ものづくり」を中心に発展し、そして今は「まちづくり」にその創造性を生かして行こうという事であります。
斬新な発想により人々の感性を刺激する多彩な美術作品と、創造的発想の源泉となる広範な知識を提供する図書資料を同時に閲覧できる場所として「美術館・図書館」となったんですね。
このコンセプトはbbの宇都宮市にも、八幡山公園のお山に「野外彫刻美術館と図書館」を。建築家としてなんとか実現したいと夢を見ています。
この太田市の「美術館・図書館」は、平田晃久氏の作品で、かなり作り込まれた作品だな~と密かに88点の出来ばえと勝手に思っていますが、なかなかであります。
この建物は5つの鉄筋コンクリート造の箱と、その周りをまわる様に鉄骨造のスロープで構成されています。
箱の上には緑がたくさん植えられていて、外観は丘を連想しました。
ガラスがたくさん使われていて、屋外と室内の境目をあまり感じさせない造りとなっていて、図書館の閉鎖的な雰囲気ではなく、開放的な空間を作り出されていました。
館内はギャラリーがあったり、カフェ、子供達のためのスペースがあったり、静かに勉強するところがあったり、屋上でリラックスしながら本を読んだりなど、市民の老若男女、人々に合ったそれぞれの時間を過ごすことができるようになっていて、今までの図書館とは全く違う自由な空間でした。
この優しさと行き届きが良い点をつけた理由であります。
建物は3階建ですが、全体が緩やかなスロープに覆われて連続に結ばれているので、自然に上の階に上がることが出来ます。いろいろな部屋に気軽に行くことができ、回るというよりも人のいり乱れ感が日常的風景感で、それは街から人々がやってきて、通り回廊を歩きまた街へ帰って行く。「結び目」の様な建物でした。
とロマンチックですね。建築って好きです!
カフェもよかったです。
現在のログハウスをFINログハウスと新たなコンセプトとし、既存モデルもリニューアル準備中ですので、お楽しみに!
設計技術陣、頑張っています。
淳.EBIの設計室のわななき【2018年05月10日】