宇都宮駅に交流施設建設中
淳.EBIの設計室のわななき【2022年03月10日】
今年も今の時節、建築家EBIくしゃみの頻発、目がかゆいなど花粉症状が急増して、コロナか判別がつかない季節に戸惑っています。先日東京都へ建築確認申請の件でJR宇都宮駅を利用した時のことです。
bb本社は駅の西口方面にあり、通常駅東口にはあまり行きません。
な~んと、いつの間にやら宇都宮駅東口の再開発事業が急ピッチで進んでいるのです。
コロナ禍で電車に乗る機会もめっきり減り、工事がこんなに進んでいるとは思いませんでした。
いよいよ今年の11月30日に「宇都宮駅東口交流拠点」がOPENするのであります。
外観も屋上庭園や大谷石のアクセントパネルと国立競技場のようなべニア板を並べた軒裏で自然感のある外観となっています。建築家EBIの目には、ちょっと重厚感が無く薄っぺらい感じ、な〜んだなのですがこれから良くなるのでしょう!
EBIは建築を見ると一切の妥協はなくなります。
ダメはダメ良いは良い!職業病でしょうか?
外では1階広場、2階広場、屋上庭園がつながるような構成をされており、例えば1階の広場で大道芸の会場を開けば、2階広場から劇場のように観る人もいれば、屋上庭園にあがり上から眺めることもできます。
EBIはショッピングモールとかでそういったイベントが開かれているときはよく上から高みの見物をしています。
宇都宮市は餃子、ジャズ、カクテル、大道芸が盛んですから、そういったイベントを開けば旅行者も県民も楽しめます。
新しい施設が出来ることは、建築家として嬉しいのですが、現在のコロナ禍での交流施設のあり方を見直す必要があると思います。宇都宮市のHPに館内のパンフレットがあり、中を覗いてみると。
1階は大ホールと小さな会議室がちらほら。
2階は大きな会議室が2部屋。
3階はホール、4階も会議室。
隈研吾さんの中では会議することだけが交流なのでしょうか。
ちょっと疑問を感じます。
県内では有名な居酒屋通りがあるのですが、そこでは通行人の横をスケボーでサーっと滑っていく若者たちがいます。
駅前で警察官にびくびくしながら路上ライブをしている夢ある若人や駅ビルのガラスを鏡替わりにしてダンスを修練している少年少女。
せっかくの交流拠点を新しく作るのであれば、こういった子供たちが何も気にせずに使える。
しかもそれが通行人の目にとまるような。
気にせず練習や披露ができて、歩行者も気を害することがない一石二鳥の空間が望まれます。そう思いませんか?
そういったワクワクする空間を提供することが建築家の役目ではないでしょうか。
コロナ禍の今、人が会議室に集まって仕事する時代ではありません。
もっと、もっと利用客が、県内県外問わず利用できる施設を検討するべきです。OPENしても程なく閑古鳥の施設にならない様、ソフト面をしっかりさせて運営しないと大変な事になります。
パースからの判断ですが、そもそも外と中の関連性が皆無です。
せっかく屋上庭園があるのに、中は会議室だけ。誰が使うのでしょうか。
今はインターネットでほとんどのことが完結してしまう、便利なようでつまらない世の中になっています。
わざわざ栃木県に出向いてすることとなると、観光地巡りしかありません。
会議をするためだけに栃木でやる人なんて少数も少数でしょう。
だったら、観光地としての方面を尖らせたり、例えば、新幹線は宇都宮駅にしか止まらないわけですから、新幹線で帰るとなると当然宇都宮駅に足を運ぶことになります。
そこで栃木県各地のお土産を買えたり、そのためには、宇都宮に集約するように、益子や大谷石の里、世界遺産の日光の方面の利便性を高めたり、栃木県には問題が山積みであります。
更にはこの施設に乗り入れるLRT交通システムもテレワークの次第に工場へのアクセスとして建設中ですが、こちらもテレワーク推進企業の増加で大幅に利用者が減少するようです。
是非栃木県が、より観光等で盛り上がるために出来る改善は行って欲しいとEBI強く思います。
折角の隈研吾作品が失敗に終わらないように気になってしまいます。
我々bbは自分たちだけでなく、栃木県がもっと活性化するような提案やキャンペーンやイベントコラボ企画をどんどん展開していきます。是非、是非楽しみに。
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淳.EBIの設計室のわななき【2022年03月10日】