simple is best
淳.EBIの設計室のわななき【2022年06月20日】
▲師匠 建築家カリDAIのアートログシリーズの作品です。この扉勝手口の左側に隣家があり目隠しのスリットをデザイン、刻々とスリットの影の変化を計算の上の装置となっています。
この頃、建築家として住宅、公共建築、商業建築などなど世の中を見渡すと、明らかに5年前の昔よりもあきらかに様々な建築の個性の「Design」が進化向上しています。価値の創造「creative」これしか!これだな!静かに思っています。そう思うと建築の未来が輝いて見えてきます。
ふとダイソーに小間物文房具を買いに行くと、100円ショップは以前と比べると見違えるほどにデザイン性が向上しています。使う人の本能の本質、ストレートに解りやすい形状に、なぁるほどと感心しました。100円ショップの有名どころである「ダイソー」も昨年新事業として渋谷にも、デザイン性を追求した生活雑貨店「Standard Products by DAISO」の一号店がオープンしたことからも、デザインの需要は非常に高いようです。
この「Design」が世界を明るくする、「Design」が全てを向上させる、などなど会社の会議をデザインするなど全てにおいてデザインありきと言うことを弊社の会長は常に言い続けてきました。
今ではファクトリーの技術と生産性の向上から大量生産、大量入荷で一昔前では今の金額ではとても買えないようなものがたくさん普及しました。
安いものでもそれなりのクオリティーで作れてしまう今の時代では、安いだけでは生き残れない「質」の向上は目に見えてきています。
商品のコンセプトと品質とデザインということになります。
私達には母なる「decorative」が土台にありますがデザインの未来と進化に、これからの時代はやはり「simple」さの光りのベクトルが如実であります。
iPhoneやiPadのデザインを手がけたアップル社のジョナサン・アイブ氏は「デザインのあらゆるプロセスにおいて、シンプルさを追求している。これは根本的なことだ。」と語っています。
建築家EBIの考える「シンプルさ」とはいかに“無駄”を排除できるか、これに尽きると考えます。
マイクロソフトはシンプルさを「対象ユーザーの目につき、重要でないとみなされるデザインの属性を減らす、あるいは取り除くこと」としています。
ここで重要なのは彼らの「シンプルさ」というのは「対象ユーザーの」としている通り、シンプルであるかどうかは対象としているユーザーが判断をするという点です。
例えば最近はインスタ映えという言葉があるように写真・動画などカメラの性能にこだわってスマホを買う若者たちがいる反面、メールや電話としての連絡手段としてしか考えていない人達がいます。
インスタ映えを狙っている若者たちからするとカメラの性能は生命線となるほど重要な点になりますが、連絡手段としてしか使わない人たちからすると無駄な性能になってしまうのです。
このように「その人に必要なものは、その人その人によって違う」ということが「シンプルさ」の面白い部分になるのです。付け足し、付け足しをしていくことは非常に簡単なことではありますが、その分余計なものがついてお金が余分にかかってしまい、悪循環になってしまいます。
そして何よりもダサいです。
クライアントがどんなことがしたくてどんなものが欲しいのかを汲み取り、この人にとっての“無駄”はどこになるのかを判断していくことが我々の使命です。
我々クリエイターはクライアントがどんなことがしたいのか、を考え、生み出し、形にして叶えていく義務があります。
今回受賞をした「モダンアートログハウス貸別荘プロジェクト」も木々に囲まれた借景を全面に取り込み、壁という弊害を排除し、階段手摺も閉鎖的にならないように格子を抑えることで、リビングにいるのに森の中でくつろいでいるような空間を作りました。
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建築家としてこの北欧コンテポラリーアートモダン作品は是非見ていただき、ご批評もいただきたいものです。
bbこだわりの工夫が数々ちりばめられた作品を是非ご賞味あれ。美味しいかまずいか?
塩が足りないか、さあ如何に!
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淳.EBIの設計室のわななき【2022年06月20日】