心に残るヘルシンキ中央図書館
監督銀吉の弱心・現場日記【2024年04月16日】
桜前線が北上しており栃木でも既に満開となり、淡いピンクの桜が堪能できました。
また御入学御卒業の季節でもあり桜を交えての写真撮りとなり、一層思い出に残ることになったのではと思います。
お子さんのいるご家庭では、新学期は本をもっと読んでいこうと目標を立てた方も多いのではと思います。
世界では、約3000年前から現在のイラク北部にアッシリアという国に既に存在していたそうです。
また古代エジプトのアレクサンドリア図書館では、50万点もの資料が所蔵されていたそうです。
日本では1950年に「図書館法」と言う法律ができ、全ての人が無料で本を借りれるようになりました。
その法律が4月30日に公布されその日が「図書館記念日」に定められました。
日本の公立図書館では、全国約3000館約6億冊が年間あたり貸し出されているそうです。
昨年の事になりますが、フィンランド工場視察のおり幸いにもヘルシンキの公立図書館(中央図書館)を視察してきました。
よく調べてみるとこの中央図書館は、世界一の評価を得ているようです。
日本での図書館との違いに大変驚き、フィンランド人の物事の進め方、思考の仕方について感嘆しております。
国会議事堂が結構離れてはいますが、真向いぐらいに位置しており図書館の建物自体が曲線を描き建物外観ザインに魅了されてしまいます。
まさに巨大なモダン芸術です。
中に入ると、少し空港のような印象もつ広い空間が広がっておりました。
1階部分はガラス越しに外が見えるため、図書館の閉鎖的な印象がなく解放的です。
レストランもあり、ゆったりとした気持ちで食事もできます。
2階には小劇場、タウンミーティングなど可能な各部屋があり、幅広い世代に多目的で利用され、利便性に富みヘルシンキ市民にとって素晴らしい施設だと圧巻されます。
またそれぞれの色合いの使い方、デザインには日本人にとって多くを学べるところです。
ヘルシンキの人口は、約65万人です。
bbは、宇都宮市に所在し約45万人の人口です。
それほど人口レベルでの違いはあまりないのですが、充実した公立図書館にはその土地や市民の文化レベルが影響されるのかと思ってしまいます。
さすが北欧のデザインレベルの高いヘルシンキです。
2階への階段デザインが東京では見られないような映画に出てくるような階段でした。
いつまでも登って行きたくなる階段です。
中央図書館を訪問した折は平日でした。
ヘルシンキ市内の小学校の生徒が図書館を訪問しておりました。
小学校4年生ぐらいでしょうか。
結構、図書館なのですが、がやがやと少しはしゃいでいたようです。
日本であれば図書館を使用している大人から「静かにしてくださいね」と注意がはいるかと思いますが、ヘルシンキの図書館では子供たちははしゃぎつつ楽しみ、大人たちもその状況を容認しているようで、ヘルシンキ市民の寛容性に心打たれる思いでした。
こんな図書館が地元の宇都宮にあればと憧れてしまいました。
bbの設計・デザインでの大型のランドマークになる公立図書館、公立の建物が厳しいコンペティションを経て誕生する日もそう遠くない未来ではないのかと思っております。
監督銀吉の弱心・現場日記【2024年04月16日】